12/16 ほかげ 鑑賞

現在、NHK連続テレビ小説ブギウギの主人公、趣里が主演の映画。今まで見た事なかったので興味が出たので鑑賞。

戦後の売春女役なのだが、鬼気迫る感じが出てて、ブギウギとは全く別人の様だった。凄い。

ただ、主人公では無いな。この映画の主人公は戦災孤児の子供じゃ無いかな。

あばらやの一杯飲み屋、店約四畳半、居間約四畳半、寝室約四畳半の空間で、ほとんど店と居間の空間だけの映画。しかも、ロクな電気もまだ無いため、全体的に暗いし、服装も着の身着のままなのでドロドロ。戦後の悲惨さは充分に味わえた。

売春女は戦争で夫、子供を亡くし身を売るしか生きる術が無く、最初に店に来た兵隊上がりは、戦地から苦労して帰ってきて、身内も行くところもなく無一文でここに来て、子供は腹ペコの戦災孤児なのだが食い物を盗みにこの店に入り、この三人が奇妙な事に家族のていで暮らし始める。が、兵隊上がりは戦争のせいで精神を病んでおり店を飛び出す。子供は金を作るべく働きに出るが、結局盗みしかできず。

この子供は一度店から追い出されある目的を持った男と金儲けのため旅に出るのだが、結局金儲けはできずまた店に戻ってくる。しかし女は病気で寝込み会うことができず。結局子供はボロ雑巾の様になりながらもまともに働き金を作り女の所に持っていくも、結局会えずじまいで、一人店を後にする。

この最後の子供のシーンは涙が流れた。

戦後残された人達の生きる為の苦悩が良く出ていて、戦争の悲惨さを充分表していた。