6/24 ヴィレッジ 観劇

とある村のゴミ処理施設建設に反対していた人が、村八分になり、殺人放火自殺する。その子供が主人公、横浜流星。彼は、殺人者の子として借金を返すため、ゴミ処理施設の最下層の仕事をやっている。ゴミ処理施設の経営者は知らぬふりをして、主人公の同級生でもある息子に違法廃棄をさせており、主人公もこれに加担させられている。そんな中、幼馴染の女性が都会で心を病んで帰って来てゴミ処理施設の広報担当として働き始める。

主人公はこの幼馴染とうまくいき、会社でもだんだん広報の顔となっていき、幸せになっていくのだが、経営者の息子が中に入ってイザコザがおき、暗黒の世界に入っていく。

とまあ、こんな感じの内容なのだが、寝なかったので面白かったのだろう。何が凄いって、あの二枚目俳優横浜流星の三枚目役、殺人者の息子の看板を背負って、汚れ仕事をやり荒んだ生活をしている様は、これほんとに横浜流星なの?って感じで、あっぱれだった。

5/27〜6/3 チャップリン映画祭 観劇

シネマ尾道チャップリン映画祭やるので、かかる映画全部、観てやろうと思ったが、働きだしたので土日しか観ることができず、「街の灯」「サニーサイド」「キッド」「モダンタイムズ」「ライムライト」の5作品のみ観賞。「

ライムライト」以外は無声映画。正直、刺さったのは「街の灯」のみ。オーラスの嬉しいやら悲しいやら恥ずかしいやら色んな感情を込めた笑みは、生涯忘れられない。何十年かぶりに観て、大まかなストーリーは覚えていたが、最後の笑顔だけは忘れていなかった。途中のドタバタ、貧乏労働者と酒を呑むと人が良くなる経営者とのやり取りは面白い。

短編の「サニーサイド」は初めて観たが面白さはあまり感じなかった。解説に、天使が出て来てハッピーな情景を踊りで魅せるのは最高とか書いていたが、確かに目を引いたが、そんなに面白くはなかった。

そのほかは似たり寄ったりで、落ちぶれ労働者もしくは役者が、落ちぶれた女性と出会い、何らかの形でどちらかが成功を収めて幸せになるもの、うら寂しいオーラスが待っているって感じ。「キッド」は女性が子供に変わっただけ。

と内容はこんな面白くなさそうな感じで書いたけど、それはそれ、やはりチャップリンの魅力は満載で、大いに笑わせて、悲しませてくれた。

5/14 エブリシングエブリウェアオールアットワンズ 鑑賞

アカデミー賞候補作品。解説ではおばさんがメタバースでカンフーだって。どんな映画かワクワクだった。

正直、感想書けるほど内容がよくわからず、途中不覚にも眠ったりしてしまったのだが、なんか面白かったし、途中、大笑いもした。

コインランドリーを経営している家族の物語で、税務署に行って何かを申請した後、春節のパーティーを開くまでの間に、女主人とその家族のこじれた関係がカオス的に収まっていくという内容だと理解している。

カオス的、女主人が何故か色んな仮想空間に入っていき、世界を壊そうとしている敵に対峙すのだが、仮想空間に入るスイッチが、異常な行為、例えば敵に対して愛してるって言ったり、ケツに何かを突っ込んだりといったもので、仮想空間自体も、何かの映画をパクっているのだろうが、指がソーセージの世界とか、頭にアライグマを乗せてるコックの世界とか、崖の上に石が二つのみのせかいとか、これまた異常な空間で、その都度理解に苦しむのである。うまく仮想空間に入れると何故かカンフーの達人となりバッタバッタと敵を倒していく。その敵も、祖父であったり、パーティーの出席者だったり、税務署の窓口レディであったり、ドタバタも良いところ。結局敵は娘なのだが、皆丸く治っていくのである。

仮想空間に入る様はマトリックスそのもので、仮想空間の考え方はジョジョスティールボールランで出てくる大統領の能力のパラレルワールドを思い出したりした。

ドタバタでも、パロディを多分に取り入れ、家族愛も十分伝わり、理解できなくてもなんか面白いと思った。

4/4 ヒトラーのための虐殺会議 鑑賞

第二次世界大戦後期、ドイツ軍、ってヒトラーっ題名なので当たり前だけど、捉えたユダヤ人をどうするかって言う会議(史実)を映画にしたもの。凄いと思ったのが、リアルタイムに会議の様子を追っている事と音楽無しの所と虐殺と処刑とと言う言葉が全くない事。

会議の内容は色んなところに収容していたユダヤ人を養いきれなくなったので処理する所を設けてそこに移動させるという結論ありきのもの。戦時中とは言え、種族の違いというだけで人間を家畜、いや、害虫のごとく忌み嫌って処分した事自体許されざる行為である。それを当たり前の様に会議に上げとうとうと会話が進んでいく、やるかやらないかでなく、どうやるかの会議。あまりに平然と話すのでゾッとする。力を持った集団のトップが異常であればこうなっていくのだろうか。これはナチスに限らず人間の歴史で繰り返している現象。国であったり村であったり宗教団体であったり。トップが異常なのではなくトップになると保守の為に異常になっていくものかもしれない。

この映画音楽が無いって書いたけど、エンドロールでも音楽無しだった。それも何となくゾッとした。

3/12 仕掛人・藤枝梅安 鑑賞

やってしまった。半分ぐらい寝てしまった。

言い訳だけど、全体が暗く、ゆっくりペースで話が進んでいくので、知らず知らず、まぶたが落ちてきた。

と言うことで、当然内容もわからず、人間関係すらわからず、感想など書けるはずもない。

反省。

3/9 小さき麦の花 鑑賞

予告編で観た時に、たった数分の映像とコメントと役者の表情だけで涙が出たので観たいと思った映画。

中国の映画で舞台は農村、おそらくちょっと前ぐらいの時代。貧農の家の男と女が厄介払いの様に結婚させられ、その女は障害を持っており、左手足は思うように動かず、いつもお漏らしをしてしまい、子供も産めない、という何十苦。男は朴訥で心優しく働く事に真面目な人。

真冬に結婚して次の冬を迎える頃までの約1年間の二人の物語り。ほとんど会話のない中でお互いの心の通じ合いや思いやりが時間を経て深まっていき、唐突に別れが来てしまう。

男の所持しているものはロバ一頭のみ。結婚当初は家族の家のボロ空き家に住んでおり、真冬なので農作業はできず、ロバでの運搬で生活していたが、政府の空き家解体政策で空き家を壊すとお金が出るとの事でムゲに追い出され、別のボロ屋を借りて、そこを拠点として麦生産を中心とした農業を始める。女の身体は思う様に動かないので、気を使いながら一緒に作業をする。農作業のかたわら、土からレンガを作りそのレンガで立派な家を建てていく様に、ホンマかいなって思った。たった一人で数ヶ月でゼロから家を建てるってできるものなのか。それはともかく、自分の家を持ち、作物も麦を始め、トウモロコシ、ジャガイモなどの収穫があり、近所の人から卵を借りて、段ボールに電球を入れてヒヨコを育て鶏に成長させ、ブタも飼うようになり、これから幸せになろうとする矢先、突然別れが来るのである。余りにも唐突に訪れるので、涙も出ず、えーって感じでその後を観ることになる。

この二人の生活はほとんどが労働であるのだが、時々親戚のうちだろう所でテレビを見ているシーンとか、ヒヨコを孵す所のシーンや、題名にある小さき麦の花、麦を6粒手に花の形に押さえつけて跡をつけ、「この印があれば見失わない」というセリフ、オシャレなど到底できない様な環境で唯一の行為、こう言った素朴なシーンが涙を誘った。

農作業シーンとか家を作っているシーンとか、前に読んで感銘を受けている「弥勒」って言う本を思い出した。

 

以下ネタバレ。

 

別れって女が死んでしまうのであるが、その後の男の行動、せっかく収穫した作物や家畜は全て売り、ロバは野に放ち、作った家は取り壊し、その後ベッドの上で生前女が作ってくれた麦の藁でつくった小さなロバの人形を手にして、そこがズームアップして、手にした人形の藁の髭の部分がスーッと持ち上がってゆっくり萎れていく、絶対男は命をたった状況を写すのである。が最後画面本人は出てこないが、親戚の言葉だけで、都会で暮らす決心をした事を伝えるのである。実際は?っ言う所での終劇。

結構考えさせる映画であった。

3/2  嘘八百 なにわ夢の陣 鑑賞

シネマ尾道 シニア会員になって1本目の映画。時間がちょうど良かったので鑑賞。

中井貴一さん、佐々木蔵之介さん主演。秀吉七宝を巡って騙し騙されの内容。正直全体がよく分からなかったのだが、一企業とエセ芸術家が七宝の一つである鳳凰をでっち上げで作り上げようとし対立し、その間に主人公の古美術商と陶芸家が挟まれ、行ったり来たりし、最終的に主人公が騙し勝ちして、純粋な心の人がハッピーになる話。正直、可もなく不可もない映画だった。